2割特例は2026年分で終了。インボイス登録したフリーランスが2027年分から変わること
インボイス制度のスタートに合わせて設けられた「2割特例」(売上にかかる消費税の2割だけを納めればよい特例)。これが2026年分の確定申告(2027年1〜3月に提出する分)で最後になります。
「まだ先の話」と思っていると、2027年分から納税額が大きく変わる可能性があります。この記事では、終了の正確な範囲と、2027年分からの2つの選択肢、年内にやっておくべきことを整理します。
2割特例の終了、正確なスケジュール
2割特例の対象は「2023年10月1日から2026年12月31日の日の属する課税期間」。個人事業主の課税期間は1月1日〜12月31日なので、カレンダーではこうなります。
| 課税期間 | 申告時期 | 2割特例 |
|---|---|---|
| 2023年10〜12月分 | 2024年1〜3月 | 使えた |
| 2024年分 | 2025年1〜3月 | 使えた |
| 2025年分 | 2026年1〜3月 | 使えた |
| 2026年分 | 2027年1〜3月 | 最後のチャンス |
| 2027年分 | 2028年1〜3月 | 使えない(本則 or 簡易課税) |
つまり、2027年の春に提出する申告までは2割特例が使える一方、その翌年からは別の計算方法への切り替えが必要です。事前の届出は不要で、申告書に「2割特例を適用する」旨を記載するだけで使えます。
2027年分からの2つの選択肢
① 本則課税(原則の計算方法)
売上でもらった消費税から、仕入・経費で払った消費税を差し引いて納める方法。経費が多い人、大きな設備投資をした年はこちらが得になります。ただし経費の消費税を正確に集計する必要があり、帳簿の精度がそのまま納税額に効きます。
② 簡易課税(みなし仕入率でざっくり計算)
売上の消費税に業種ごとの「みなし仕入率」を掛けて計算する方法。フリーランスに多いサービス業(第5種)は50%。つまり売上の消費税の半分を納めるイメージです。2割特例(20%)と比べると負担は増えますが、本則より楽で、経費の少ない人は本則より安くなることもあります。
どちらを選ぶべき?ざっくり判断基準
| あなたの状況 | 有利な可能性が高いのは |
|---|---|
| 経費率が低い(粗利率が高い)・売上5,000万円以下 | 簡易課税 |
| 外注費・仕入が多い | 本則課税 |
| 2027年にPC・機材など大きな投資をする予定 | 本則課税(その年だけでも検討) |
| とにかく計算を楽にしたい | 簡易課税 |
正確には、今年の売上と経費の数字で両方を試算するのが確実です。ここでも日頃の帳簿が武器になります。
年内(2026年中)にやっておくこと3つ
- 今年の売上・経費を12月までに集計して、本則と簡易のどちらが得か試算する
- 簡易課税を選ぶなら12月31日までに届出(翌年分に間に合わせる)
- 経費の消費税区分(10%・8%・対象外)を帳簿で記録する仕組みを作る(本則課税なら必須)
あわせて、免税事業者の取引先への支払いについては経過措置も2026年10月から50%に縮小されています。BtoB取引がある方はこちらの解説も確認してください。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断は税理士または税務署にご確認ください。制度は2026年10月時点の情報に基づきます。